
口を開けるとカクッと鳴る、朝はあくびも痛い、食いしばりでこめかみがズーン…。これって顎関節症?
本記事では顎関節症(TMD)を、西洋医学の最新ガイドラインや研究と、東洋医学(中医学・経絡)の両面からわかりやすく整理。鍼灸・整体・あん摩マッサージ指圧で「何ができるか」を具体的に示し、今日からできるセルフケアもまとめました。茨城県古河市で鍼灸院・整体院をお探しの方も参考にしてください。



こんにちは、治療家まっちです!
TMDは顎関節(TMJ)と咀嚼筋の痛み・雑音(クリック/クレピタス)・開口障害などを生じる総称です。
国際的にはDC/TMDが診断の標準で、疼痛型(筋痛/関節痛)と関節障害(復位性/非復位性円板障害、変形性変化など)に大別します。
多くは保存的治療で改善し、過度な画像検査や過剰な歯科介入は推奨されません。
注意(レッドフラッグ):外傷後の強い痛み・開口不能(脱臼/骨折疑い)、広範な腫脹・発熱・悪臭や嚥下困難(感染/膿瘍)、50歳以上の新規のこめかみ痛+顎跛行(噛むと顎が疲れて痛い)+視覚症状(側頭動脈炎/GCA)、体重減少や原因不明の発熱、悪性腫瘍既往、進行する神経症状は速やかに医療機関へ。
顎関節症を根本から改善|茨城県古河市の鍼灸・整体院【あはき整体-治療院】


ポイント:顎関節症は「関節だけの問題」ではなく、咀嚼筋の過緊張(食いしばり/歯ぎしり)、頚椎〜肩甲帯の滑走不全、ストレスと睡眠、姿勢・画面環境などが絡み合います。
初期は教育・行動変容・エクササイズ・理学療法・短期鎮痛が中心で、スプリントは一部有効性が示唆されますが、エビデンスは不確実で個別選択が前提です。
※当院は日本顎関節学会の「顎関節症初期治療診療ガイドライン(2023改訂)」および「治療の指針(2020)」の考え方を尊重し、非侵襲・保存的な方針で進めます(必要時は医科・歯科口腔外科と連携)。
西洋医学と東洋医学からみた顎関節症


西洋医学的な要点(ガイドライン・研究)
- 診断:DC/TMDに基づく問診・機能痛(開口/側方/前方運動)・触診・最大開口量の評価が基本。画像は必要時に限定。
- 初期治療:教育(負担行動の回避・自己管理)、エクササイズ、温罨法、短期鎮痛、必要に応じてスプリントや理学療法。
- スプリント:筋痛の軽減が示唆されるが、全体として確実性は低い。適応・用量・モニタリングが重要。
- 理学療法:手技療法や運動療法は痛み・開口量の改善に寄与しうるが、効果量は小〜中で研究質のばらつきあり。
- 鍼治療:筋性TMDに対し短期の疼痛軽減が示唆。長期効果は今後検証が必要。
東洋医学(中医学)的な捉え方
- 肝鬱気滞・血瘀:ストレスや噛みしめで筋の柔軟性が低下、局所循環が停滞し痛み・クリック。
- 痰湿阻滞:むくみ・重だるさで顎周囲の滑走不全。
- 腎虚:慢性化・再発傾向、夜間の食いしばりや睡眠質低下と相関。
- 関与経脈:足陽明胃経・手陽明大腸経・足少陽胆経・手少陽三焦経・手太陽小腸経・督脈など。
症状タイプ別の特徴とアプローチ
① 筋痛優位(マイオファシアルTMD)
サイン:咬筋/側頭筋の圧痛、朝のこわばり、食いしばり自覚、冷え・ストレスで悪化。
施術:鍼灸で筋緊張・痛覚過敏を抑制、頚・肩甲帯の滑走改善、リラクセーションと睡眠設計。
セルフ:日中の「そっと閉じる」(唇閉・歯は離す)練習、温罨法、舌の安静位(上顎前歯の裏・スポット)。
② 関節痛優位(関節包/滑膜)
サイン:開口・側方運動で関節点の疼痛、軽い腫脹感、クリックは弱い/ない。
施術:炎症期は刺激を最小化、痛みのない範囲で可動域回復、頚部・胸郭の協調改善。
セルフ:小開口の反復(痛み手前)、うつ伏せ寝回避、片側噛みの癖を減らす。
③ 円板障害(クリック/ロック)
サイン:クリック(復位性)、開口制限・偏位(非復位性)。
施術:必要時に歯科口腔外科と連携しつつ、疼痛管理・開口訓練・姿勢再学習。
セルフ:ミラー前での対称開口練習(舌先を上顎スポットに付け、真っすぐ開け閉め)。
受診の目安:急な開口不能/ロック、顔面の広範な腫脹や発熱、嚥下困難・悪臭(歯性感染疑い)、外傷後の疼痛、50歳以上で顎跛行や視覚症状(側頭動脈炎疑い)は速やかに医療機関へ。
鍼灸・整体治療の有効性と研究報告
- 初期治療の枠組み:日本顎関節学会は教育・行動変容・エクササイズ・理学療法・必要時スプリントなどの保存療法を推奨。
- スプリント:筋痛軽減の示唆はあるが、確実性は低く個別選択が前提。
- 理学療法:手技+運動は痛み/最大開口量の改善に寄与する可能性。ただし効果量は小〜中で研究の質に幅。
- 鍼灸:筋性TMDの疼痛に短期有効のエビデンスが増加中(系統的レビュー/メタ解析)。長期効果は今後検証。
- 漢方:学会指針では葛根湯・芍薬甘草湯などが例示(筋のこわばり/痙攣)。随証選択が前提。
※スプリントや専門治療の適応は歯科口腔外科で個別評価。保存療法の質と継続が予後を左右します。
セルフケアと生活習慣(保存版)
- 安静位の再学習:唇は閉、歯は離す、舌は上顎スポットへ。日中に30秒×数回。
- 温罨法+軽運動:入浴後に開口小運動10回×2、こめかみ・頬の円マッサージ。
- 姿勢:画面は目の高さ、顎引きで頚を中間位に。長時間作業は45〜60分ごとに小休止。
- 食習慣:片側噛み・硬い食品の連続を避け、両側で柔らかめから段階的に。
- 睡眠:横向き時は抱き枕で顎前方牽引を軽減。就寝前カフェイン/スマホを控える。



来院時に、あなたの生活に合わせて“続けられる分量”へ落とし込みます!
十二経脈病証からみた「顎関節症」の治療法(主穴・随証)


各経脈を〈所見/方針/主穴/随証/セルフ〉で統一。急性は軽刺激、慢性は温補・置鍼で循環を底上げします。
1)足陽明胃経(頬〜咬筋ライン)
所見:頬の張り・歯ぎしり後の筋痛、食事で増悪。
方針:咬筋のトーンを下げ滑走改善、咀嚼の左右差を是正。
主穴:下関・頬車・地倉。
随証:合谷(上焦の疏通)/内庭(熱を冷ます)。
セルフ:舌の安静位+そっと閉じる練習、頬の温罨法、やわらか食から段階的復帰。
2)手陽明大腸経(顎関節前面〜下顎縁)
所見:開口・前方運動で関節点が痛む、前面の引きつれ。
方針:前方関節包の滑走性を高め、開口の軌道を再学習。
主穴:合谷・曲池・迎香。
随証:巨髎(頬の張り)/肩髃(前肩の巻き込み是正)。
セルフ:ミラー前の対称開口10回×2、片側噛み回避。
3)足少陽胆経(側頭部〜顎関節周囲)
所見:こめかみ〜耳前の痛み・クリック、ストレスで悪化。
方針:側頭筋のリリースと関節周囲の循環改善、自律の安定。
主穴:和髎・懸顱・頷厭。
随証:太衝(疏肝)/外関(側頭部の緊張)。
セルフ:側頭筋の円マッサージ30秒×2、呼吸3分(4秒吸って6秒吐く)。
4)手少陽三焦経(耳前後〜関節包)
所見:耳鳴りや耳閉感を伴う顎関節の違和感、開閉時の引っかかり。
方針:耳前後の鬱滞を解消し、関節包の滑走とリンパ還流を促進。
主穴:耳門・聴宮・外関。
随証:天牖(頚側の緊張)/翳風(耳周囲)。
セルフ:首肩の温罨法、軽い側屈ストレッチ各20秒。
5)手太陽小腸経(下顎角〜頚側〜肩甲帯)
所見:頚〜肩こりと連動する顎のこわばり、振り向きで痛む。
方針:肩甲帯の滑走と頚回旋を回復、咀嚼筋の過緊張を分散。
主穴:頬車(補助)・天窓・肩外兪。
随証:後渓(頚の可動)/天宗(肩甲後面)。
セルフ:壁スライド8〜10回×2、頚の軽い回旋エクサ。
6)督脈(姿勢・自律・睡眠)
所見:夜間の食いしばり、寝起きの顎こわばり、猫背で増悪。
方針:姿勢と自律の安定で夜間の筋緊張を下げる。
主穴:百会・大椎・膻中(任脈と併用)。
随証:神門(安神)/内関(胸悶・不安)。
セルフ:就寝1時間前の入浴→保温→呼吸3分、横向きは抱き枕で顎前方牽引を軽減。
テンプレ:①誘因(食いしばり/姿勢/冷え/ストレス)→②部位(側頭/頬/耳前)→③主穴2〜3+随証1〜2→④急性は軽刺激、慢性は温補→⑤セルフ(安静位・姿勢・睡眠)。



「局所×遠位」「姿勢×呼吸」をセットにすると回復は加速します。
茨城県古河市での顎関節症施術|あはき整体-治療院


- 鍼灸:咀嚼筋の過緊張と痛覚過敏を鎮め、関節周囲の循環改善。
- 整体:頚椎〜胸郭〜肩甲帯の滑走を回復し、顎への負荷を根本から軽減。
- セルフ設計:安静位・開口訓練・姿勢/睡眠を“続けられる分量”に最適化。
- 連携:歯科口腔外科・耳鼻科と連携し、スプリント等の適応は個別にご提案。
\24時間受付中/



「噛む・話す・笑う」を自然に。あなたのペースで整えていきましょう!
さいごに


顎関節症は、正しい見立てと一貫した保存療法で改善が期待できる症状です。
ガイドラインに沿い、負担行動の整理、咀嚼筋の緊張コントロール、頚・肩甲帯の滑走、姿勢と睡眠の再設計、そして鍼灸・整体を組み合わせれば、痛みは落ち着き機能は戻ってきます。
硬いものを避けるだけでも、日中に“歯を離す”だけでも、身体は確実に変わります。
「朝から顎が重い」「クリックが気になり食事が憂うつ」「マウス作業でこめかみが痛む」——そんな方も一度ご相談ください。あなたの生活に合わせた“現実的で続けやすいプラン”をご提案します。
茨城県古河市の治療院・鍼灸院・整体院として、顎関節症の根本原因を見極め、オーダーメイドで伴走します。
公式LINEから24時間ご予約・ご相談を承ります。



「噛む・話す・笑う」の不安を手放し、顔まわりが軽くなる毎日へ。
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