
走るとかかとがズキッ、ジャンプの着地や朝一歩目が痛い——それ、成長期に多いシーバー病(踵骨骨端症)かもしれません。
本記事では、シーバー病を西洋医学(スポーツ整形・運動学)と東洋医学(中医学・経絡)の両面から整理し、鍼灸・整体・あん摩マッサージ指圧で何ができるかを具体的に解説。
セルフケア、競技復帰の段階、受診の目安までまとめます。



こんにちは、治療家まっちです!
シーバー病は、踵骨の骨端核がまだ軟らかい成長期に、アキレス腱(下腿三頭筋)からの牽引ストレスが踵骨後方の骨端に繰り返しかかることで起こる過負荷障害です。
単なる炎症ではなく、負荷管理(練習量・路面・シューズ)と動作の再学習(着地・蹴り出し)、下肢連動(股関節・体幹・足部)の再構築が改善と再発予防のカギになります。
レッドフラッグ(受診の目安):外傷直後の激痛・腫れ・発赤/夜間痛や安静時痛が続く/発熱・倦怠を伴う/歩行困難・片脚荷重不能/しびれや脱力——骨折・感染・腫瘍などを除外するため整形外科で評価を。
シーバー病(踵の痛み)を根本改善|茨城県古河市の鍼灸・整体院【あはき整体-治療院】


典型的な訴え:運動後の踵後方の圧痛/朝の一歩目、ジャンプ着地、ダッシュ・方向転換で痛い/踵の腫れ・歩き方がぎこちない。
病態の要点:アキレス腱の牽引+反復着地衝撃が骨端核へ集中。
負荷の総量/頻度/強度の設計と下肢の柔軟性・筋力・フォームの最適化で改善が進みます。



「休むだけ」だと再発しがち。痛みを見ながら適切な負荷と連動づくりで“育て直す”のがポイント!
西洋医学と東洋医学からみたシーバー病


西洋医学的な要点
- 主病態:踵骨骨端核の過負荷(牽引+衝撃)。後方の圧痛・腫れ・運動時痛。
- リスク因子:成長スパート/練習量・強度の急増/硬い路面・スパイク/ふくらはぎの柔軟性低下/足部過回内(アーチ低下)/股関節伸展・外旋筋の弱さ/シューズ摩耗。
- 鑑別:アキレス腱炎・踵骨骨折・滑液包炎・骨端板障害・感染性疾患。
- 保存療法の原則:疼痛コントロール→等尺性(鎮痛)→スローエキセントリック(腱の反応性)→コンセントリック+プライオ(競技特異)。ヒールリフトや踵パッドで牽引/衝撃を軽減。
- 復帰指標:ADL痛0/片脚つま先立ち10回可能/片脚ジャンプ着地で痛み最小。
東洋医学(中医学)的な捉え方
- 気滞・瘀血:局所の刺す痛み・限局圧痛。活血で循環回復。
- 痰湿阻滞:腫れ・重だるさ・雨天で増悪。利湿で軽さを出す。
- 肝血不足:反復疲労で筋腱の栄養低下→回復遅延。養血柔筋。
- 腎精不足:成長期の骨の脆弱性・治癒遅延。補腎で骨端の回復促進。
- 関与経脈:足太陽膀胱経(踵・アキレス)/足少陰腎経(足底〜内側縦アーチ)/足陽明胃経(前外側〜下腿前面)/足厥陰肝経(腱)/足少陽胆経(外側ライン)。
タイプ別の特徴とアプローチ
① 典型的シーバー(踵後方の圧痛・運動で増悪)
サイン:踵後方の押痛・走跳で痛い・朝一歩目が辛い。
施術:下腿三頭筋の滑走改善、アキレス腱牽引の分散(股関節伸展の再獲得、足部アーチ教育)。
鍼灸:承山・崑崙・太谿・阿是穴(踵周囲)+温灸で循環改善。
運動:等尺性カーフ(膝曲げ)→スローエキセントリック→ヒールレイズの連続動作。
② 扁平足・過回内タイプ(アーチ低下で牽引集中)
サイン:土踏まずが落ちる/走ると内側へ崩れる。
施術:距骨下関節の位置調整、足内在筋活性、シューズ/インソール最適化。
鍼灸:三陰交・公孫・解谿・足三里。
運動:ショートフット、タオルギャザー、母趾球荷重の再教育。
③ 外側優位(Knee-in・着地衝撃が強い)
サイン:着地で膝が内に入る/外側の張り。
施術:中殿筋・股外旋筋の賦活、胸郭—骨盤の連動調整。
鍼灸:陽陵泉・足臨泣・懸鐘・環跳。
運動:モンスターウォーク、片脚着地ドリル(静かな着地・膝とつま先を揃える)。
まずはここから:痛い時期は等尺性カーフ(膝曲げ)20〜30秒×5・1日2回→軽快したらスローエキセントリック→コンセントリック+軽いプライオ→競技特異的ドリルへ段階アップ。
鍼灸・整体治療の有効性と臨床実装
- 鍼灸:阿是穴(踵周囲)+承山・崑崙・太谿で鎮痛と微小循環を改善。必要に応じ低周波で反応性を整える。
- 整体:足部アーチ・距骨下関節・膝—股—骨盤—胸郭の連動を再構築。着地の衝撃分散と蹴り出しの軸づくり。
- ギアと環境:ヒールリフト/踵パッド・路面(芝/土)・シューズのクッションと摩耗チェック。
- 復帰設計:ADL痛0→片脚ヒールレイズ10回→片脚ジャンプ着地痛最小→段階的に練習復帰。痛みスケール×練習量ログで再発予防。
※注射・手術は稀。物理療法+運動負荷設計+フォーム修正の組み合わせで自然経過の前倒しと再発予防を図ります。
セルフケアと生活習慣(保存版)
- 等尺性:壁押しヒラメ筋(膝曲げ)20〜30秒×5、1日2回。
- スローエキセントリック:カーフレイズ下降3〜4秒×10〜12回×2–3(膝曲げ/伸ばし両方)。
- 足部アーチ:ショートフット・タオルギャザー・母趾球荷重の感覚づくり。
- 着地ドリル:静かに着地・膝とつま先の向きを揃える・回数を小さく高頻度。
- 備品:踵パッドやヒールリフトを検討。シューズのクッション・摩耗を定期点検。
- 回復:睡眠・たんぱく質・鉄・ビタミンD・カルシウムを意識し、成長をサポート。



「痛み0〜2/10の範囲で少量×高頻度」。踵は“適切な刺激”で強くなります!
十二経脈病証からみた「シーバー病」の治療法(主穴・随証)


各経脈は〈所見/方針/主穴/随証/セルフ〉で統一。局所と遠位を組み合わせ、運動負荷設計・フォーム修正と必ずセットで行います。
1)足太陽膀胱経(踵・アキレスの牽引過多)
所見:踵後方の圧痛・朝一歩目が痛い・ふくらはぎの硬さ。
方針:温通経絡・後面ラインの滑走回復。
主穴:承山・崑崙・委中。
随証:申脈(後面連動)/殷門(下腿後面の張り)。
セルフ:ヒラメ筋等尺→スローエキセントリック、温浴後の軽いストレッチ。
2)足少陰腎経(足底〜内側アーチ・慢性化)
所見:足底の張り・内側縦アーチ低下・冷えで悪化。
方針:補腎・温補で深層循環と修復を底上げ。
主穴:太渓・復溜・湧泉。
随証:腎兪(慢性痛)/三陰交(下肢循環)。
セルフ:ショートフット・足指運動・足湯で保温。
3)足陽明胃経(前外側の張り・着地衝撃)
所見:下腿前外側の張り、走ると外側に負担。
方針:清熱活血・筋腱反応性の調整。
主穴:足三里・上巨虚・解渓。
随証:豊隆(痰湿)/条口(前脛の張り)。
セルフ:前脛骨筋のスローエキセ、静かな着地ドリル。
4)足厥陰肝経(腱のこわばり・反復で増悪)
所見:疲れで悪化・筋痙攣傾向・ストレスで増悪。
方針:疏肝理気・養血柔筋で腱の回復力を促進。
主穴:太衝・曲泉・中都。
随証:膈兪(活血)/合谷(自律調整)。
セルフ:腹式呼吸→カーフの“脱力→収縮”リズムを作るスローレイズ。
5)足少陽胆経(外側ライン・着地安定化)
所見:外側の張り、片脚着地で膝が内へ入る。
方針:外側ラインの滑走改善・股外側の安定。
主穴:陽陵泉・足臨泣・懸鐘。
随証:環跳(股外側)/丘墟(足関節外側)。
セルフ:モンスターウォーク、片脚着地で膝とつま先を揃える。
選穴テンプレ:①部位(踵後方/足底/外側)×誘因(ジャンプ・ダッシュ・練習量)→②主穴2〜3+随証1〜2→③等尺→エキセントリック→コンセントリック+プライオ→競技特異へ。



“局所×遠位”と“負荷設計”をセットにすれば、踵の痛みは着実に収まります。
茨城県古河市でのシーバー病ケア|あはき整体-治療院


- 鍼灸:踵周囲の鎮痛・循環改善、下腿後面の緊張最適化。
- 整体:足部アーチ・距骨・膝—股—骨盤—胸郭の連動回復、着地の衝撃分散へ橋渡し。
- 運動設計:等尺→スローエキセ→コンセ→プライオ→競技特異ドリルの段階プログラムを個別に作成。
- 予防教育:練習量ログ、路面調整、シューズ・踵パッドの選択、回復日の設定。
ご予約・ご相談は公式LINEからどうぞ(24時間受付)。



最短で安全に、そして再発しにくく。お子さまの競技に合わせて設計します!
さいごに


シーバー病は「成長すれば勝手に治る」ではありません。
いまの痛みを抑えつつ、牽引を減らすフォームと連動、適切な負荷、睡眠・栄養・ギア管理を整えれば、練習を続けながらでも改善と再発予防は両立できます。
茨城県古河市の治療院・鍼灸院・整体院として、あなた(お子さま)の踵が思いきり走れる・跳べる状態へ、オーダーメイドで伴走します。



踵の不安を手放し、練習に集中できる毎日へ。一緒に整えていきましょう!
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