
投げ始めの肘の内側がズキッ、投げ続けるほどジンジン…野球肘かも?部活やクラブで頑張るほど不安。
こんな悩みを解消します。



こんにちは、治療家まっちです!
本記事では、野球肘を西洋医学(スポーツ整形・投球障害の知見)と東洋医学(中医学・経絡)の両面から整理し、鍼灸・整体・あん摩マッサージ指圧で何ができるかを具体的に解説。
セルフケア、復帰までの段階的プログラム、受診の目安もまとめました。
野球肘はひとくくりではありません。内側型(牽引:内側側副靱帯UCL・屈筋群付着部・内側上顆骨端線)、外側型(圧迫:上腕骨小頭の骨軟骨障害)、後方型(インピンジメント・肘頭障害)などに分かれます。
投球フォーム・投球量・体幹/股関節の機能、回復サイクル、用具(硬球/球数)までが複合して発症します。
レッドフラッグ(受診の目安):ボールを投げられないほどの鋭い痛み/「ブチッ」と音がした・急な腫れ・熱感、夜間痛が続く、肘のロッキング・引っかかり、痺れが持続、可動域の著明制限、発熱を伴う痛み——まずは整形外科で評価。
野球肘(投球障害肘)を根本改善|茨城県古河市の鍼灸・整体院【あはき整体-治療院】


ポイント:肘は最後に負担が集まる部位です。
投球の力学(後期コッキング〜加速期)は、体幹の回旋→肩甲上腕の外旋/水平外転→前腕回内・手関節の鞭という連鎖の上に成り立ちます。
どこか一つでも渋滞すれば内側牽引・外側圧迫・後方インピンジメントが増し、野球肘へ移行します。



「肘に湿布」だけでは不十分。全身の連動を戻すのが近道です!
西洋医学と東洋医学からみた野球肘


西洋医学的な代表病態と要点
- 内側型(牽引):内側側副靱帯(UCL)損傷、屈筋群起始部炎、小児は内側上顆の骨端線障害。投球初期〜コッキング終盤で尺側側にズキッとくる。
- 外側型(圧迫):上腕骨小頭の骨軟骨損傷(OCD/離断性骨軟骨炎)。ロッキング・可動域制限・荷重痛がヒント。
- 後方型(インピンジメント):肘頭後方の衝突痛。フォロースルーで後方つまる感。
- 神経症状:尺骨神経の牽引/圧迫(しびれ・握力低下)。UCL損傷と併存しやすい。
- 主なリスク:球数過多、休養不足、マルチチーム(掛け持ち)、年齢にそぐわない変化球、体幹/股関節・肩甲帯の機能低下、握力の左右差、回内筋群の疲労。
東洋医学(中医学)的な捉え方
- 気滞・瘀血:投球反復で経筋が滞り、内側/外側に鋭い痛みや重だるさ。
- 痰湿阻滞:疲労と炎症で局所の腫れ・熱感・重苦しさが長引く。
- 肝血不足:反復疲労で筋・腱がこわばり、再発リスク増大。
- 腎虚(成長期):骨端線や靱帯の脆弱性、回復の遅延。
タイプ別の特徴とアプローチ
① 内側型(牽引:UCL/内側上顆周囲)
サイン:コッキング後期〜加速期で内側がズキッ、投球後に圧痛・腫脹。
施術:前腕屈筋群・回内筋群の緊張低下、上腕骨内旋/肩甲帯の過負荷を分散。
鍼灸:少海・内関・曲池・合谷・外関で疼痛抑制+局所微弱刺激。
補足:投球休止→痛みゼロのADL→段階的スローイングへ。
② 外側型(圧迫:小頭OCD疑い)
サイン:肘外側の荷重痛・伸展制限・引っかかり。
施術:早期は安静・炎症鎮静を最優先、肩甲帯〜体幹の分節的コントロールを回復。
鍼灸:手三里・曲池・外関・陽池・阿是穴。
補足:ロッキング/可動域制限は整形外科と連携。
③ 後方型(肘頭インピンジメント)
サイン:終末伸展で後方がつまる、フォロースルーで痛い。
施術:肩関節前方タイトネス・胸椎伸展制限を是正し、終末伸展の衝突を回避。
鍼灸:天井・外関・曲池・清冷淵、上腕三頭筋の筋腹処置。
④ 尺骨神経症状併発
サイン:小指〜環指のしびれ・握力低下。
施術:肘部管への圧迫回避、前腕回内/外の動的安定化、神経グライド。
鍼灸:少海・小海・内関・外関・神門、温和な通電で鎮痛補助。
鍼灸・整体治療の有効性と臨床実装
- 鍼灸:疼痛抑制(局所+遠位:少海/曲池/手三里/合谷/内関/外関)、屈筋群・伸筋群のトーン調整、微小循環改善。
- 整体:胸郭・胸椎・肩甲帯・股関節の連動再構築。骨盤帯・体幹の“先行回旋”を取り戻し、肘負担を分散。
- 投球再開:痛みゼロ→可動域/筋力回復→段階的スローイングプログラム(シャドー→ネットスロー→キャッチボール→遠投→ブルペン)。
- 予防:球数/連投の管理、休養日、年間の“オフ月”設定、年齢に応じた球種、体幹・股関節の強化、握力/回内外筋の持久力。
※痛みを我慢しての投球は禁物。「痛みの出ない範囲で反復」が回復と復帰の鉄則です。
セルフケアと生活習慣(保存版)
- 初期(痛い時期):アイシングは練習直後に短時間、圧迫/挙上で腫れ管理。就寝前は温めすぎず軽い呼吸法でリラックス。
- 可動域:手首背屈/掌屈・前腕回内外のペアストレッチ、上腕三頭筋/屈筋群の軽い長さ出し。
- 連動:胸椎伸展/回旋ドリル、肩甲骨リズム(上方回旋・後傾)の再学習、股関節ヒンジ。
- 筋持久:前腕回内外の低負荷高回数、チューブでの外旋・内旋、体幹(デッドバグ/パロフプレス)。
- 投球管理:球数・強度・登板間隔を記録、痛み0日を最低48〜72時間連続で確認してから一段階アップ。



「休む勇気」と「戻し方の設計」が、最短復帰の近道です。
十二経脈病証からみた「野球肘」の治療法


各経脈は〈所見/方針/主穴/随証/セルフ〉で統一。局所+遠位を組み合わせ、フォーム再学習と必ずセットで行う。
1)手少陰心経(内側上顆〜尺側の鋭痛)
所見:内側上顆起始部〜UCLラインの圧痛、コッキングで痛い。
方針:牽引ストレスを減らし、屈筋群/回内筋群の過緊張を緩める。
主穴:少海・神門・通里。
随証:内関(前腕の緊張)/合谷(鎮痛)。
セルフ:回内筋ストレッチ20秒×3、アイシングは練習直後のみ短時間。
2)手厥陰心包経(屈筋群〜前腕回内の張り)
所見:握力・回内で増悪、前腕掌側がパンパン。
方針:経筋の滑走改善と疼痛抑制。
主穴:内関・郄門・曲沢。
随証:列缺(前腕前面の解放)/外関(遠位鎮痛)。
セルフ:手首掌屈・背屈のペアストレッチ、前腕ローリング。
3)手太陽小腸経(後面ライン・肩甲帯連動低下)
所見:肩甲〜上腕後面の張り、フォロースルーで後方つまる。
方針:肩甲骨後傾・外旋の再学習、後面の緊張を抜く。
主穴:肩外兪・天宗・小海。
随証:後渓(肩甲帯連動)/肩髎(外側ライン)。
セルフ:スキャプラ・ウォールスライド、胸椎伸展ドリル。
4)手陽明大腸経(外側痛・小頭圧迫対策)
所見:外側の荷重痛・伸展時痛、引っかかり。
方針:圧迫ストレスの低減、前腕伸筋群の過緊張除去。
主穴:曲池・手三里・合谷。
随証:陽池(外側関節の潤滑)/外関(遠位鎮痛)。
セルフ:伸筋群ストレッチ、終末伸展での痛み回避フォーム練習。
5)手少陽三焦経(外側〜後外側のつっぱり・腫れ)
所見:外側〜後外側の腫脹感・だるさ、伸展でつっぱる。
方針:利水消腫・関節包の滑走性向上。
主穴:外関・中渚・天井。
随証:臑会(外側ラインの解放)/肘髎。
セルフ:軽圧でのリンパドレナージ、肘心位置での呼吸法。
6)手太陰肺経(掌側の張り・前腕の硬さ)
所見:掌側前腕〜肘窩の硬さ、ボールリリースで痛む。
方針:宣肺理気で掌側ラインを緩め、握りの癖を調整。
主穴:尺沢・太淵・列欠。
随証:魚際(把持の過緊張)/孔最(急性痛)。
セルフ:握力の質改善ドリル(柔らかいボールで“握りすぎない”練習)。
選穴テンプレ:①タイプ(内側/外側/後方/神経)→②局所+連動(肩甲帯/胸椎/股関節)→③主穴2〜3+随証1〜2→④痛みゼロの動作を積み上げ→⑤投球再開は段階的に。



“治す”だけでなく“再発しにくい投げ方”へ。施術とフォームづくりはセットです。
茨城県古河市での野球肘ケア|あはき整体-治療院


- 鍼灸:疼痛鎮静と筋緊張の最適化、局所循環の改善。
- 整体:胸郭・肩甲帯・股関節の連動回復、投球ドリルへの橋渡し。
- 復帰設計:痛みゼロ→ROM/筋機能→段階的スローイング→ゲーム復帰までを個別にプログラム。
- 予防教育:球数管理テンプレ、セルフメニューの動画/紙資料をお渡しします。
\24時間受付中/



「最短で安全に」競技へ戻る道筋を、一緒に設計しましょう!
さいごに


野球肘は「休めば治る」だけではありません。
体幹・肩甲帯・股関節の連動、前腕の使い方、球数と休養、フォームの癖……。
根本を押さえた施術と設計で、痛みを鎮めるだけでなく、再発しにくい投球へと導けます。
迷ったら早めにご相談ください。茨城県古河市の治療院・鍼灸院・整体院として、あなたのプレーを取り戻すために、オーダーメイドで伴走します。
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