
バックハンドのあとに肘の外側がズキッ…。ペットボトルを持つだけでも痛い——テニス肘(上腕骨外側上顆炎)っぽいけどどうしよう。
こんな悩みを解消します。



こんにちは、治療家まっちです!
本記事では、テニス肘を西洋医学(スポーツ整形・リハビリ)と東洋医学(中医学・経絡)の両面から整理し、鍼灸・整体・あん摩マッサージ指圧で何ができるかを具体的に解説。セルフケア、復帰ロードマップ、受診の目安まで網羅します。
テニス肘は単なる「炎症」ではなく、総指伸筋・短橈側手根伸筋(ECRB)付着部の腱変性(腱障害)が主体です。
フォーム・用具・肩甲帯や体幹の機能、練習量・休養のバランスが絡みます。だからこそ、肘だけの対症でなく、全身の連動設計が鍵になります。
レッドフラッグ(受診の目安):じっとしていても強い痛み・夜間痛が続く、明らかな腫脹・熱感・発赤、肘がロッキングする、手指の持続的なしびれ・筋力低下(握力低下)、発熱を伴う痛み、外傷直後の激痛——まずは整形外科で評価。
テニス肘(外側上顆痛)を根本改善|茨城県古河市の鍼灸・整体院【あはき整体-治療院】


典型的な訴え:ペットボトルややかんを持つ・タオルを絞る・ドアノブを回す・マウス操作・ラケットのバックハンドで外側が痛む。朝のこわばり、反復で悪化。
病態:反復負荷でECRBなどの腱コラーゲンが微細損傷→過度な安静や鎮痛のみでは回復が遅れ、適切な負荷(エクササイズ)をかけつつ再構成させることが重要です。



“炎症を抑える”だけでは不十分。腱を育て直す視点が回復の決め手です!
西洋医学と東洋医学からみたテニス肘


西洋医学的な代表病態と要点
- 外側上顆腱障害:ECRB/EDC付着部の変性。抵抗下の手関節背屈・中指伸展テストで痛み。
- 関連因子:ラケット重量/ガットテンション/グリップサイズ、肩甲帯の後傾不足、体幹回旋の弱さ、前腕回内外のアンバランス、マウスや工具作業。
- 鑑別:橈骨神経後骨間神経(PIN)絞扼、橈骨頭・肘関節障害、頚椎症性神経根症、狭窄性腱鞘炎。
- 推奨介入:疼痛管理→等尺性→エキセントリック→コンセントリック+高速の段階負荷、肩甲帯と体幹の連動、必要に応じカウンターフォースバンド。
- 注射など:短期軽快(例:ステロイド)と中長期再発のトレードオフに留意。物理・運動療法の併用が要。
東洋医学(中医学)的な捉え方
- 気滞・瘀血:前腕外側ラインの滞りで鋭痛や重だるさ。
- 痰湿阻滞:腫れ・熱感・慢性的なはり。
- 肝血不足:反復負荷で筋腱の栄養低下→回復遅延。
- 関与経脈:手陽明大腸経・手少陽三焦経・手太陽小腸経・手太陰肺経・手厥陰心包経・足少陽胆経。
タイプ別の特徴とアプローチ
① フォーム・用具要因(バックハンド/グリップ)
サイン:バックハンドやオフセンターヒットで増悪。
施術:前腕伸筋の過緊張を緩めつつ、肩甲帯後傾・体幹回旋の“先行動作”を再教育。
鍼灸:曲池・手三里・合谷・外関・阿是穴。
補足:グリップサイズ・テンション見直し。
② デスクワーク/工具作業(反復微小負荷)
サイン:マウス・タイピング・ねじ回し等で増悪。
施術:頚肩〜前腕の滑走性・姿勢調整。カウンターフォースバンド活用。
鍼灸:列欠・太淵・外関・陽池・阿是穴。
③ 神経症状を伴う(後骨間神経/橈骨神経)
サイン:前腕外側〜手背の灼熱痛・しびれ、握力落ち。
施術:神経グライド、前腕回内外のスムーズ化、頚椎評価。
鍼灸:外関・陽池・曲池・少海+頚胸移行部の調整。
まずはここから:痛みが出る負荷は“回避”しつつ、痛みの出ない範囲での等尺性収縮を毎日反復→数日〜数週でエキセントリックへ段階アップ。
鍼灸・整体治療の有効性と臨床実装
- 鍼灸:局所(阿是穴・曲池・手三里)+遠位(合谷・外関)で鎮痛・循環改善。必要に応じ微弱通電で腱周囲の反応性を調整。
- 整体:肩甲帯後傾・胸椎伸展/回旋・体幹のタイミングを再学習し、肘への集中負荷を分散。
- 運動療法:等尺性(痛み閾値内)→エキセントリック(ダンベル/チューブ)→コンセントリック+高速→競技動作へ段階化。
- 補助具:カウンターフォースバンド、リストスプリントは一時的に有用(過依存は回避)。
- 復帰基準:ADL痛0→徒手抵抗痛0→スポーツ特異的ドリル痛0→段階的ゲーム復帰。
※注射等の医療介入は主治医と相談。“負荷設計”とセットで効果を持続させます。
セルフケアと生活習慣(保存版)
- 初期:痛みが出る動作は回避。等尺性背屈(壁押し)10秒×5〜10を1日2〜3回。
- 移行期:ダンベル1〜2kgでの手関節エキセントリック(下ろしをゆっくり3〜4秒)10回×2〜3。
- 姿勢・連動:胸椎回旋ドリル、肩甲骨上方回旋/後傾の感覚づくり、股関節ヒンジ。
- 道具:グリップサイズ/ガットテンションを適正化。バックハンドは両手化も検討。
- 仕事環境:マウス位置を体幹近くに、キーボードは肘90°、休憩で前腕ストレッチ。



「痛み0の範囲で、少量×高頻度」。腱はその積み重ねで強くなります!
十二経脈病証からみた「テニス肘」の治療法(主穴・随証)


各経脈は〈所見/方針/主穴/随証/セルフ〉で統一。局所と遠位を組み合わせ、負荷設計・フォーム改善と必ずセットにします。
1)手陽明大腸経(外側上顆〜前腕外側の鋭痛)
所見:外側上顆の圧痛、抵抗下背屈・中指伸展で痛む。
方針:清熱活血・筋腱の滑走改善。
主穴:曲池・手三里・合谷。
随証:阿是穴(最圧痛点)/陽渓(操作性向上)。
セルフ:前腕伸筋ストレッチ20秒×3、エキセントリック下ろしゆっくり。
2)手少陽三焦経(外側〜後外側の張り・腫脹感)
所見:長時間の使用でだる重い、伸展終末でつっぱる。
方針:疏通三焦・利水消腫。
主穴:外関・中渚・天井。
随証:陽池(関節包の潤滑)/臑会(外側ライン解放)。
セルフ:軽圧のリンパドレナージ、カウンターフォースバンドは練習時のみ。
3)手太陽小腸経(肩甲帯連動低下を伴う後面ライン)
所見:肩甲内側〜上腕後面の張り、フォロースルーで後方つまる。
方針:肩甲骨後傾・外旋を回復し、肘負担を分散。
主穴:肩外兪・天宗・小海。
随証:後渓(肩甲帯連動)/肩髎(外側滑走)。
セルフ:胸椎伸展・壁スライド、スキャプラセット。
4)手太陰肺経(掌側の張り・把持過多)
所見:グリップ握り込みで掌側がパンパン、手首掌屈が固い。
方針:宣肺理気で掌側張力を調整、握り癖の是正。
主穴:尺沢・太淵・列欠。
随証:魚際(把持過緊張)/孔最(急性痛)。
セルフ:“握りすぎない”ボールドリル、掌側ストレッチ。
5)手厥陰心包経(緊張・痛みによる防御で硬い)
所見:痛みへの不安で前腕全体が硬い、夜間うずく。
方針:寧心止痛・自律の鎮静。
主穴:内関・郄門・曲沢。
随証:神門(情動)/百会(自律)。
セルフ:就寝前2分の腹式呼吸、温罨法は低温やけどに注意。
6)足少陽胆経(外側ラインの過緊張・肩外側の巻き込み)
所見:肩外側〜肘外側〜前腕外側が一連で張る。
方針:疏肝理気・外側ラインの滑走改善。
主穴:肩髎・臑会・陽陵泉。
随証:懸鐘(筋痙攣)/足臨泣(外側痛)。
セルフ:外側ラインのフォームローリング(軽圧)と胸郭回旋ドリル。
選穴テンプレ:①部位(外側上顆/後外側/掌側)×誘因(フォーム/反復作業)→②主穴2〜3+随証1〜2→③等尺→エキセントリック→競技特異的動作の順で段階アップ。



“局所+遠位”と“負荷設計”をセットにすれば、肘は必ず変わります。
茨城県古河市でのテニス肘ケア|あはき整体-治療院


- 鍼灸:疼痛鎮静・循環改善・筋緊張の最適化(局所+遠位)。
- 整体:肩甲帯・胸椎・体幹の連動回復、前腕の滑走性を改善。
- 運動設計:等尺→エキセントリック→パフォーマンスの段階プログラムを個別に作成。
- 競技復帰:ドリル→ショートラリー→ロングラリー→試合形式へ段階的に。
\24時間受付中/



最短で安全に、そして再発しにくく。あなたのプレーに合わせて設計します!
さいごに


テニス肘は「休めば治る」だけでは終わりません。
腱を育て直す負荷設計、肩甲帯と体幹の連動、道具とフォームの最適化、そして日々のセルフケア——要点を押さえれば回復は着実です。迷ったら早めにご相談ください。
茨城県古河市の治療院・鍼灸院・整体院として、あなたの腕をもう一度“気持ちよく振れる”状態へ導きます。



肘の不安を手放し、プレーに集中できる毎日へ。私たちが伴走します!
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